ドロシー・ホジキン
Dorothy Hodgkin (1910-1994)
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歴史の停車場いらすとすてーしょんへ
こちらのページではホジキン20世紀に
活躍した世界の化学者XⅦをお楽しみください
ホジキン
イラストポートレート Syusuke Galleryより

エジプト出身 1910-1994
X線回折法を用いた研究からペニシリン、ビタミンB12など
生体分子の立体構造を明らかにした
これらの功績から1964年ノーベル化学賞を受賞
その後も研究を続け1969年にはホルモンとして
初めてインスリンの立体構造を明らかにし
医薬品分野の発展に大きな貢献となった

いらすとすてーしょんでは化学の部屋より20世紀に活躍した世界の化学者と題してイラストポートレートをお届けします
(参考)世界の化学者たち

18世紀に活躍した世界の化学者はこちら↓
19世紀に活躍した世界の化学者はこちら↓
(参考)日本の化学者たち

明治時代に活躍した日本の化学者はこちら↓

さて今回はホジキンをお届けします
生体分子立体構造の研究

ホジキンはどんな化学者だったの?

ホジキンは生体分子の立体構造を次々に明らかにした化学者でした

生体分子の立体構造??

生体分子の立体構造を明らかにするためには、まず結晶にX線を照射します

そして、その結晶内の原子によって跳ね返ったX線が作るパターンを調べることで、原子の配置を明らかにすることができます

ふ〜ん…

この解析手法はX線結晶構造解析と呼ばれ、今日でも用いられている手法で、ホジキンはこのスペシャリストとなります

そして偉大な研究者からとある依頼を受けます

偉大な研究者って誰??
フローリーからの依頼

当時、Fleming(1881-1955)によって発見されたペニシリンの研究を行っていたHoward Floreyです

そして、その依頼って??

フローリーは、ペニシリンを単離成功し、その細菌に対するその作用をより深く理解するためには、ペニシリンの立体構造を理解することが先決と考え、ホジキンに構造解析を依頼したのです

1939年のことでした
1945年ペニシリンの立体構造を解明

それから6年後の1945年、ホジキンの研究チームはついにペニシリンの構造を解明します

あれ??
1945年というと、ペニシリンの構造解析を依頼したフローリーがノーベル生理学・医学賞を受賞した年だったよね?
ノーベル賞の部屋 Nobel Prizes

よく気がつきましたね!
この1945年、確かにフローリーはペニシリンを治療薬として開発したことでノーベル生理学・医学賞を受賞しました

と、いうことはホジキンも受賞?

いいえ、この時はまだ受賞には至っていません

なぜならば、このペニシリンの構造は誰もが見たことのない配置※だったので、疑念が抱かれていたそうです
※現在では、βラクタム環として知られています

それでもホジキンは諦めることなく、再現性を求めて立証し、ようやく周囲の理解を得られることとなり、証明に至りました
1955年B12の立体構造を解明

その後も、研究を続けてビタミンB12の構造を明らかにし、ついに1964年にノーベル化学賞を受賞となります
※B12の構造については1955年、1956年に発表されています

ついにノーベル賞を受賞したんだ!

ホジキンは、さらに研究を続けます

すごい熱量を感じるよ

実はホジキンには、立体構造を解明したい物質がありました

それは、若き日に出会った小さなサンプル

小さなサンプル??

そのサンプルとは1921年に発見されたインスリンでした

インスリンの発見といえばこの人!

ホジキンは、このインスリンの立体構造を明らかにするという若き日の決意を決して忘れることはなかったそうです
1969年インスリンの立体構造を解明

そして、その日は1969年にやってきました

ついに、インスリンの立体構造を決定できたんだね!

それまでインスリンは動物などの抽出に頼っていたのですが、このホジキンの研究によって、その後インスリンは大量生産が可能な時代を迎えることになります

と、いうことはホジキンの研究が、その後の多くの糖尿病患者さんを救ったとも言えるよね

現在もホジキンの功績はメディアなど、多く取り上げられています

例えば2019年にはこんな本が出版されています
Ten Women Who Changed Science and the World

日本語訳は無いの?

ありますよ!シューちゃん
伊藤伸子訳、大隅典子解説(2021)世界を変えた10人の女性科学者 化学同人
ISBN 9784759820416

面白そうだね!

そして2024年3月8日のInternational Women's DayにあわせてイギリスBBCは「22 pioneering women in science history you really should know about 」の一人としてホジキンを挙げていますよ

ここにはフランクリン女史も掲載されているね

シューちゃん、紹介ありがとう!

では、話を戻してペニシリン、ビタミンB12、そしてインスリンなど、立体構造を次々に明らかにしたホジキンを紹介させていただきました
次回はペルーツ

さて今回の20世紀に活躍した世界の化学者XⅧホジキンは如何でしたか?

いらすとすてーしょんでは化学の歴史を彩ってきた偉人たちを…

これからもご紹介していきます

どうぞお楽しみに!

ペルーツは、ヘモグロビンの構造解析と酸素の関係を明らかにした化学者です

ぜひペルーツのイラストポートレートページにもお越しください
20世紀に活躍した世界の化学者たち
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