ドロシー・ホジキン





Dorothy Hodgkin (1910-1994)

ようこそ!フリーイラストポートレートと

歴史の停車場いらすとすてーしょん
こちらのページではホジキン20世紀に

活躍した世界の化学者X
Ⅶをお楽しみください

ホジキン
イラストポートレート Syusuke Galleryより

館長

いらすとすてーしょんでは化学の部屋より20世紀に活躍した世界の化学者と題してイラストポートレートをお届けします

(参考)18世紀に活躍した世界の化学者たち

(参考)19世紀に活躍した世界の化学者たち

シューちゃん

(参考)20世紀に活躍した世界の化学者たち

シューちゃん
館長

さて今回はホジキンをお届けします

生体分子立体構造の研究

シューちゃん

ホジキンはどんな化学者だったの?

館長

ホジキンは生体分子の立体構造を次々に明らかにした化学者でした

シューちゃん

生体分子の立体構造??

館長

生体分子の立体構造を明らかにするためには、まず結晶にX線を照射します

館長

そして、その結晶内の原子によって跳ね返ったX線が作るパターンを調べることで、原子の配置を明らかにすることができます

シューちゃん

ふ〜ん…

館長

この解析手法はX線結晶構造解析と呼ばれ、今日でも用いられている手法で、ホジキンはこのスペシャリストとなります

館長

そして偉大な研究者からとある依頼を受けます

シューちゃん

偉大な研究者って誰??

フローリーからの依頼

館長

当時、Fleming(1881-1955)によって発見されたペニシリンの研究を行っていたHoward Floreyです

1898-1968を生きた医学者はフレミングによるペニシリンの発見から、活性物質の抽出によって治療薬となり大量生産技術開発により多くの感染症患者を救い、1945年ノーベル生理学・医学賞を受賞。
【医学の部屋|Howard Florey ハワード・フローリー】1945年ノーベル生理学・医学賞~ペニシリン臨床応用~
シューちゃん

そして、その依頼って??

館長

フローリーは、ペニシリンを単離成功し、その細菌に対するその作用をより深く理解するためには、ペニシリンの立体構造を理解することが先決と考え、ホジキンに構造解析を依頼したのです

館長

1939年のことでした

1945年ペニシリンの立体構造を解明

館長

それから6年後の1945年、ホジキンの研究チームはついにペニシリンの構造を解明します

シューちゃん

あれ??
1945年というと、ペニシリンの構造解析を依頼したフローリーがノーベル生理学・医学賞を受賞した年だったよね?

イラストポートレートSyusukeGalleryノーベル賞の部屋Nobel Prizes
ノーベル賞の部屋 Nobel Prizes
館長

よく気がつきましたね!
この1945年、確かにフローリーはペニシリンを治療薬として開発したことでノーベル生理学・医学賞を受賞しました

シューちゃん

と、いうことはホジキンも受賞?

館長

いいえ、この時はまだ受賞には至っていません

館長

なぜならば、このペニシリンの構造は誰もが見たことのない配置だったので、疑念が抱かれていたそうです
※現在では、βラクタム環として知られています

館長

それでもホジキンは諦めることなく、再現性を求めて立証し、ようやく周囲の理解を得られることとなり、証明に至りました

1955年B12の立体構造を解明

館長

その後も、研究を続けてビタミンB12の構造を明らかにし、ついに1964年にノーベル化学賞を受賞となります
※B12の構造については1955年、1956年に発表されています

シューちゃん

ついにノーベル賞を受賞したんだ!

館長

ホジキンは、さらに研究を続けます

シューちゃん

すごい熱量を感じるよ

館長

実はホジキンには、立体構造を解明したい物質がありました

館長

それは、若き日に出会った小さなサンプル

シューちゃん

小さなサンプル??

館長

そのサンプルとは1921年に発見されたインスリンでした

シューちゃん

インスリンの発見といえばこの人!

1891-1941を生きた医学者はインスリンの発見を行いマクラウドと共にノーベル医学賞を1923年、32歳の最年少で受賞。
【医学の部屋|バンティング】11月14日は何の日?World Diabetes Day!
館長

ホジキンは、このインスリンの立体構造を明らかにするという若き日の決意を決して忘れることはなかったそうです

1969年インスリンの立体構造を解明

館長

そして、その日は1969年にやってきました

シューちゃん

ついに、インスリンの立体構造を決定できたんだね!

館長

それまでインスリンは動物などの抽出に頼っていたのですが、このホジキンの研究によって、その後インスリンは大量生産が可能な時代を迎えることになります

シューちゃん

と、いうことはホジキンの研究が、その後の多くの糖尿病患者さんを救ったとも言えるよね

館長

現在もホジキンの功績はメディアなど、多く取り上げられています

館長

例えば2019年にはこんな本が出版されています
Ten Women Who Changed Science and the World

シューちゃん

日本語訳は無いの?

館長

ありますよ!シューちゃん
伊藤伸子訳、大隅典子解説(2021)世界を変えた10人の女性科学者 化学同人
ISBN 9784759820416

シューちゃん

面白そうだね!

館長

そして2024年3月8日のInternational Women's DayにあわせてイギリスBBCは「22 pioneering women in science history you really should know about 」の一人としてホジキンを挙げていますよ

シューちゃん
館長

シューちゃん、紹介ありがとう!

館長

では、話を戻してペニシリン、ビタミンB12、そしてインスリンなど、立体構造を次々に明らかにしたホジキンを紹介させていただきました

次回はペルーツ

館長

さて今回の20世紀に活躍した世界の化学XⅧホジキンは如何でしたか?

館長

いらすとすてーしょんでは化学の歴史を彩ってきた偉人たちを…

館長

これからもご紹介していきます

館長

どうぞお楽しみに!

シューちゃん
館長

ペルーツは、ヘモグロビンの構造解析と酸素の関係を明らかにした化学者です

館長

ぜひペルーツのイラストポートレートページにもお越しください

20世紀に活躍した世界の化学者たち

2024-08-090046スウェーデン王国出身

【化学の部屋|テオレル】20世紀に活躍した世界の化学者XXX

2024-08-080046スウェーデン王国出身

【化学の部屋|アレニウス】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅨ

2024-08-070043オーストリア共和国出身

【化学の部屋|ジグモンディ】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅧ

2024-08-060099371ラトビア共和国出身

【化学の部屋|オストヴァルト】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅦ

2024-08-050001アメリカ合衆国出身

【化学の部屋|ラングミュア】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅥ

2024-08-040001アメリカ合衆国出身

【化学の部屋|リチャーズ】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅤ

2024-08-030048ポーランド共和国出身

【化学の部屋|ネルンスト】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅣ

2024-08-020044英国出身

【化学の部屋|ホプキンズ】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅢ

2024-07-240020エジプト・アラブ共和国出身

【化学の部屋|ズウェイル】20世紀に活躍した世界の化学者XⅫ

2024-07-230001アメリカ合衆国出身

【化学の部屋|マリス】20世紀に活躍した世界の化学者ⅩⅪ

2024-07-220001アメリカ合衆国出身

【化学の部屋|ギルバート】20世紀に活躍した世界の化学者XX

2024-07-210043オーストリア共和国出身

【化学の部屋|ペルーツ】20世紀に活躍した世界の化学者XⅨ

2024-07-190001アメリカ合衆国出身

【化学の部屋|スタンリー】20世紀に活躍した世界の化学者XⅦ

2024-07-180039イタリア共和国出身

【化学の部屋|ナッタ】20世紀に活躍した世界の化学者XⅥ

2024-07-170046スウェーデン王国出身

【化学の部屋|ティセリウス】20世紀に活躍した世界の化学者XⅤ

2024-07-160043オーストリア共和国出身

【化学の部屋|クーン】20世紀に活躍した世界の化学者XⅣ

2024-07-150049ドイツ連邦共和国出身

【化学の部屋|シュタウディンガー】20世紀に活躍した世界の化学者XⅢ

2024-07-140036ハンガリー出身

【化学の部屋|ヘヴェシー】20世紀に活躍した世界の化学者Ⅻ

2024-07-130045デンマーク王国出身

【化学の部屋|ブレンステッド】20世紀に活躍した世界の化学者Ⅺ

2024-07-120044英国出身

【化学の部屋|ソディ】20世紀に活躍した世界の化学者⑩

2024-07-110049ドイツ連邦共和国出身

【化学の部屋|ディールス】20世紀に活躍した世界の化学者⑨

2024-07-100033フランス共和国出身

【化学の部屋|サバティエ】20世紀に活躍した世界の化学者⑧

2024-07-090044英国出身

【化学の部屋|アストン】20世紀に活躍した世界の化学者⑦

2024-07-060049ドイツ連邦共和国出身

【化学の部屋|ハーン】20世紀に活躍した世界の化学者⑥

2024-07-050049ドイツ連邦共和国出身

【化学の部屋|ボッシュ】20世紀に活躍した世界の化学者⑤

2024-07-040048ポーランド共和国出身

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2024-07-030032ベルギー王国出身

【化学の部屋|ベークランド】20世紀に活躍した世界の化学者③

2024-07-020033フランス共和国出身

【化学の部屋|シャトリエ】20世紀に活躍した世界の化学者②

2024-07-010041スイス連邦出身

【化学の部屋|ヴェルナー】20世紀に活躍した世界の化学者①

化学・新着偉人(It's New)はこちらから

0046スウェーデン王国出身
1903-1982を生きた化学者であり生化学者。酵素とその補酵素がどのように結合し、酵素の触媒作用を活性化させるかというメカニズムの研究を行う。特に肝臓におけるアルコール代謝の鍵となる酵素に関する研究で、生体内の酸化還元反応を触媒する酵素群のメカニズムを解明し、生化学の基礎を築いた。これらの功績により1955年ノーベル医学・生理学賞を受賞した。
【化学の部屋|テオレル】20世紀に活躍した世界の化学者XXX
0046スウェーデン王国出身
1859-1927を生きた化学者であり物理学者。 電解質溶液の性質を説明する電気的解離の理論(電離説)を解明し、この功績により1903年ノーベル化学賞を受賞。また化学反応速度が温度によってどのように変化するかを定量的に表すアレニウス式を考案。これに基づき化石燃料の燃焼によって大気中の二酸化炭素濃度が増加すると、地球の平均気温が上昇するということを世界で初めて指摘した一人でもある。 アレーニウスと表記されることもあります。
【化学の部屋|アレニウス】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅨ
0043オーストリア共和国出身
1865-1929を生きた化学者。コロイド溶液に強い光を投射することで散乱する光(チンダル散乱光)を観察できるウルトラマイクロスコープを開発したことで、これまで直接観察が困難であったコロイド粒子の存在を可視化し、その性質や挙動の詳細な研究を行った。このことから1925年ノーベル化学賞を受賞した。
【化学の部屋|ジグモンディ】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅧ
0099371ラトビア共和国出身
1853-1932を生きた化学者であり物理学者。 物理化学の分野を切り拓いた一人とされる。触媒作用のメカニズムに関する理論的な基礎を築き化学反応の速度と平衡に関する研究を行った。その中でもアンモニアを酸化し硝酸を製造するオストヴァルト法を開発し、この製法は現在も広く用いられている。これらの功績から1909年にノーベル化学賞を受賞した。 オストワルド、オストワルトとも表記されることがあります。
【化学の部屋|オストヴァルト】20世紀に活躍した世界の化学者XXⅦ

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