日本画家の巨匠「東山魁夷 Kaii Higasiyama」氏をピックアップし、栄光社×Syusuke Galleryコラボレーション記念として「鑑真和上からの挑戦状『緑響く』にかけた想い」をいらすとすてーしょんの視点からお届けします。
東山魁夷 Kaii Higashiyama
ようこそ7月推し偉人のコーナーへ
※フリーイラストポートレートと歴史の停車場「いらすとすてーしょん」では毎月「推し偉人」を特集しています
【コラボ記念|東山魁夷 Kaii Higashiyama】7月推し偉人 栄光社×Syusuke Gallery をお楽しみください
- 1. …と、その前に「栄光社×Syusuke Galleryコラボレーション」のご案内です
- 2. 東山魁夷 イラストポートレート(Syusuke Galleryより )
- 3. 鑑真和上からの挑戦状『緑響く』にかけた想い
- 3.1. 時は1972年にタイムスリップ!
- 3.2. なぜ1972年なの?
- 3.3. だから1972年だったのか
- 3.4. 時は過ぎて1982年
- 4. 「鑑真」イラストポートレートもお楽しみください
- 5. 原田マハ作品に「白馬の森」登場!
- 6. これまでの「いらすとすてーしょん」推し偉人2022〜2023
- 7. 広告コーナー
- 8. 前回いらすとすてーしょんより公開の東山魁夷イラストポートレート記事はこちら
- 9. 東山魁夷ゆかりの地
- 10. いらすとすてーしょん検索コーナー
…と、その前に「栄光社×Syusuke Galleryコラボレーション」のご案内です
2022年7月1日より創業77年を迎える栄光社「イチオシ」と、いらすとすてーしょん「Syusuke Gallery」のコラボレーション展開中
「イチオシ」で取り上げられた美術を、その作者のイラストポートレートで贈ります
こんにちは、栄光社です
おかげさまで当社は創業77周年をむかえました。
こちらは、わたしたちがあげた「イチオシ」です。
様々に変化し続ける社会の中で、いつの時代も「変わらない価値」で日々を彩ってくれるような
そんな「イチオシ」をあげていきたいと思っています。
日常が、少しでも豊かになる“きっかけ”になっていただけることを願っております。
今回、EIKOSHA「イチオシ」の長野県立美術館所蔵の東山魁夷「緑響く」
この作品に少し迫ってみたいと思います
東山魁夷 イラストポートレート(Syusuke Galleryより )
鑑真和上からの挑戦状『緑響く』にかけた想い
時は1972年にタイムスリップ!
1973年からおおよそ10年の歳月をかけて鑑真和上に捧げた大作「唐招提寺御影堂障壁画」
この大作に挑む1年前のこと
東山魁夷画伯の脳裏に、緑一色の風景に突然白い馬が姿が浮かんだそう
その脳裏に焼き付いたものを次々に表現していく
そうして出来上がった作品の数々を「白い馬の見える風景」として発表したのが1972年
その中の1作品に『緑響く』があった
ところがこの『緑響く』のオリジナルが紛失しちゃうんだなぁ
なぜ1972年なの?
東山魁夷画伯は1969年(昭和44年度)文化勲章を受賞
その翌年には唐招提寺から御影堂の障壁画作成依頼がすでに届いていた
約1年の歳月をかけて、この障壁画作成を受けようか、受けまいか、悩んでいたんじゃないかな
熟慮のすえ、1971年にこの障壁画作成を受諾した
その翌年にはその製作準備取り掛かったとされているんだ
そんな忙しい1972年にどうして…
だから1972年だったのか
唐招提寺御影堂の障壁画作成準備に取り掛かった東山魁夷画伯
ここで少し唐招提寺について
唐招提寺は幾重の困難にも負けずに来日した鑑真が修行の道場として開いた私寺
その鑑真
来日した時は、もうすでに目が見えなくなっていたんだ
つまり、日本をご自身の目で見ることはできなかった
日本の美しい風景を
そんなことを東山魁夷画伯は想い続けていたんでは?
そうしたら緑一色の風景に突然白い馬が姿が現れた
幾重の困難を乗り越えて来日した鑑真が見ることのできなかった美しい日本の風景と重なった
まさに作成準備は鑑真からの挑戦状
わたしにどんな日本の風景を観せてくれるのかい?と…
そうして「白い馬の見える風景」を発表した
時は過ぎて1982年
約10年の歳月をかけた1981年にすべての障壁画を唐招提寺に奉納した東山画伯
きっと鑑真からの挑戦状を果たした達成感を味わっておられたのでは
でも気がかりなことがあった
そう鑑真からの挑戦状を受諾する決心をつけた、あの「白い馬の見える風景」
その中で「緑響く」が紛失していた
唐招提寺の仕事に没頭した10年は水墨技法
そしてそのブランクを感じさせない「緑響く」を1982年に完成させた
約10年の時を経た白馬がいた
上下相対の風景に白馬がいる
この白馬の目も達成感に満ち溢れていた
「鑑真」イラストポートレートもお楽しみください
【探究ネタ】「鑑真」日本の宗教に携われた人々
原田マハ作品に「白馬の森」登場!
いかがでしたか
いらすとすてーしょん独自の視点から東山魁夷作「緑響く」を取り上げさせていただきました
またゆっくり「白い馬の見える風景」を鑑賞したいなぁと心に留めました
と、考えていたら…
この本を思い出しました
<あの絵>の前で
「白い馬の見える風景」を連想していたら、「白馬の森」を題材にした原田マハ氏の短編小説<あの絵>の前で『聖夜』…
「緑響く」と対照的に幻想性に満ちた作品「白馬の森」
東山魁夷画伯の心の動きを感じます
<あの絵>のまえで 幻冬舎 2020年3月発売 原田マハ著
そのほかにも数々のエピソードが詰まった1冊です
ぜひお手に取られてはいかがですか!
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前回いらすとすてーしょんより公開の東山魁夷イラストポートレート記事はこちら
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