ジョアキーノ・ロッシーニ

Gioachino Rossini

ようこそ!フリーイラストポートレートと


歴史の停車場いらすとすてーしょん」へ
こちらのページでは【音楽家の部屋|ロッシーニ】19c.伊オペラ作曲家①をお楽しみください
※2023年2月23日公開【音楽の部屋|ロッシーニ】作曲家と美食家どっちが有名? もございます

目次

ロッシーニ イラストポートレートSyusuke Galleryより )

シューちゃん

この特集でお届けしている作曲家はこちら↓

19世紀イタリアオペラ作曲家①

館長

今回は2023年2月に引き続き、ロッシーニさんのイラストポートレートをお届けしました

1792-1868を生きた初期ロマン派時代のオペラ界をリードした売れっ子作曲家。作曲の特徴は同じフレーズを徐々に音量を増やしながら繰り返し聴衆を魅了する。また彼の名を世界に今もなお響かせているのは美食家としての一面。特にフォアグラやトリュフを組み合わせた料理はロッシーニ風として今も食卓を彩っている。
【音楽の部屋|ジョアキーノ・ロッシーニ】作曲家と美食家どっちが有名?
シューちゃん

再登場するには訳があるんだよね

館長

そうです!シューちゃん

館長

今回いらすとすてーしょんでは、全6回にわたって"19世紀にイタリアオペラ作曲家特集"を組みました

シューちゃん

19世紀のイタリアといえばバロック以来のオペラの黄金期とも言われているよね

ロッシーニから始まる19世紀イタリアオペラ

館長

その19世紀のイタリア・オペラのトップバッターはやはりこの作曲家を外すわけにはいきません!

シューちゃん

その作曲家とはロッシーニさんだね

館長

では19c.伊オペラ作曲家①ロッシーニさん編を、シューちゃんと共に探っていきます

まずはオペラの誕生のおさらい

シューちゃん

まずはオペラの歴史について触れてみよう

館長

そうですね、ではオペラの誕生についてはモンテヴェルディさんのページをまずはご参照ください

1567-1643を生きた作曲家。ルネサンス音楽からのバロック音楽の時代を作り上げる。伝統あるサン・マルコ大聖堂の楽長を1602年よりつとめ、1607年に初演されたオルフェオを作曲し注目を集め、バロック時代のオペラ到来となる。モンテヴェルディの最高傑作であり、バロックオペラを代表するオペラポッペーアの戴冠は今でも人々を魅了する演目となっている。
【音楽の部屋|モンテヴェルディ】オペラを開花させた作曲家

バロック・オペラの始まり

シューちゃん

一応モンテヴェルディさんのオルフェオが最初の完成されたオペラ作品と言われてる

モンテヴェルディ作 L' Orfeo

シューちゃん

そしてイタリア各地にオペラは広がる

館長

時代的にはここからがバロック時代のオペラですね

シューちゃん

その後、オペラはイタリアとフランスでそれぞれの進化を遂げるんだね

館長

この17世紀のイタリア、フランスにおけるオペラ特集は現在企画検討いていますので、もうしばらくお待ちください

イタリアオペラの中心はナポリ楽派

シューちゃん

この17・18世紀のイタリアでおさえたいのはナポリ楽派

館長

当時のイタリアオペラの中心でした

1694-1744を生きた作曲家。ナポリ楽派の祖A・スカルラッティ、同楽派の重鎮レオナルド・ヴィンチの後を継ぎ、その後のナポリ楽派を牽引した。ナポリ楽派におけるオペラ・ブッファや現代和声法(harmony)を確立した一人としてその名を刻んでいる。また指導者としても名高く、ペルゴレージ、ピッチンニ、ヨンメッリなどが門下で育った。
【音楽の部屋|レーオ】ナポリ楽派を軌道に乗せた作曲家
シューちゃん

このナポリ楽派はスカルラッティさんが祖と言われている

館長

そのナポリ楽派で和声法(harmony)を確立したのがレーオさん

シューちゃん

全盛を誇ったナポリ楽派なんだけど…

館長

18世紀後半になると魅力が低下していくのですよね

シューちゃん

うん、アリア中心が飽きてきちゃったみたい
※独唱や重唱などの歌のこと

館長

イタリアオペラの中心だったナポリ楽派は低迷に追い込まれます

シューちゃん

そうなるとイタリアでのオペラ全体が意気消沈…

館長

つまり、イタリアにおけるバロック時代のオペラの終焉ということに…

バロックから古典派へ

シューちゃん

そしてバロック時代は終わりを告げ、時が動く

館長

古典派の時代ですよね

イタリア音楽は低迷期

シューちゃん

この古典派と呼ばれる1750年代以降、イタリアの音楽シーンは目立った動きはなかった
※J.S.Bachの没年

館長

ウィーンやドイツ、そしてフランスなどが音楽の中心地っていう時代ですよね

シューちゃん

そこに突如あらわれたのが…

イタリア音楽に嵐を巻き起こすロッシーニ

館長

ロッシーニさんなのですね!

シューちゃん

それまでのイタリアオペラを隆起させるようなオペラ・セリアでイタリアのオペラを再興させる

ヴェネツィアでファルサ

シューちゃん

オペラ作曲のキャリアはヴェネツィアからスタートさせる

ロッシーニ作 La cambiale di matrimonio(1810)

館長

18歳のロッシーニさんが数日で完成させたという初のオペラは1810年に初演されました

シューちゃん

このLa cambiale di matrimonioを皮切りに合計5作品ロッシーニさんはこのヴェネツィアでオペラ作品を手がけているよ

シューちゃん

これらのオペラだけど"ファルサ"というジャンルに位置付けられている

館長

"ファルサ"はイタリア語で、日本語だと茶番劇という意味です

シューちゃん

いづれにしてもオペラ・ブッファに属しているよ
※オペラ・セリアではないオペラジャンル

館長

①元々、当初のオペラは王室や貴族のために作られ、悲劇的な内容で構成されていました

館長

②そこにナポリ楽派のペルゴレージさんが民衆の喜びや悩みをテーマとしたオペラを作り上げました

1710-1736を生きた作曲家。ナポリ楽派オペラで活躍し、その中でもオペラ・ブッファ領域を切り開いた。1732年Lo frate 'nnammoratoで大成功を収め、翌年1733年にはフランスにおけるフランスとイタリアのオペラの優劣を争うブフォン論争(1752年)を引き起こすほどの傑作となったLa serva padronaはペルゴレージの最高傑作となった。それらの作品は巧みな心理描写で劇的な効果を生み出し、その後のイタリア・オペラの先駆けとなる。26歳で早世した。
【音楽の部屋|ペルゴレージ】ブフォン論争の原点
館長

そのことから①をオペラ・セリア、②をオペラ・ブッファと呼ぶようになりました

シューちゃん

ロッシーニさんの、あと4つの"ファルサ"はこちら

ロッシーニ作 L'inganno felice(1812)

ロッシーニ作 La scala di seta(1812)

ロッシーニ作 La scala di seta(1813)

ロッシーニ作 Adina(1818)

ヴェネツィアでオペラ・セリア

シューちゃん

そして成功した"ファルサ"に続いて、このオペラ・セリアで大成功を収める

館長

Tancredi 、日本語だとタンクレーディですね

ロッシーニ作 Tancredi(1813)

シューちゃん

この作品は国際的に人々を魅了したんだ

館長

ロンドン、そしてニューヨークでも上演されたのですよね

ヴェネツィアでオペラ・ブッファ

シューちゃん

これに加えてロッシーニさんはこのオペラ・ブッファ作品も急遽手がけ、オペラ・セリア&ブッファの両ジャンルで成功を収めたんだ

ロッシーニ作 L'italiana in Algeri(1813)

館長

飛ぶ鳥を落とす勢いとは、まさにこのことですね

シューちゃん

ここまでがヴェネツィアでの仕事

1816年ローマ

シューちゃん

そして舞台は1816年のローマ

館長

ここでロッシーニさんの代名詞ともなるアノ作品が上演されるのですね

ロッシーニ作 Il barbiere di Siviglia(1816)

館長

Il barbiere di Siviglia 、日本語だとセビリアの理髪師

パイジエッロに喧嘩を売る?

シューちゃん

このセビリアの理髪師は1782年にパイジエッロさんがサンクトペテルブルクで初演を行なって大成功を収めた演目

1740-1816を生きた作曲家。オペラ・ブッファの分野で活躍し、エカチェリーナ2世から招聘を受け約8年間ロシアで作曲活動を行う。その間に1782年Le barbier de Sévilleを作曲しペテルブルクで初演を飾る。帰国後、ナポレオン政治に翻弄された。生涯の作品は、オペラ80曲を超え、宗教曲やハープシコード協奏曲を含む器楽曲など多岐にわたった。
【音楽の部屋|パイジエッロ】ロシアを魅了したナポリ作曲家
館長

そのパイジエッロさんが亡くなった年にロッシーニさんのセビリアの理髪師が上演されて話題になったのですよね

シューちゃん

パイジエッロさんを支持する側から猛反発があったらしいけど…

シューちゃん

結局、今ではセビリアの理髪師はロッシーニさんの代名詞

館長

これは逸話ですが、ロッシーニさんはパイジエッロさんにセビリアの理髪師を手がけたことをお手紙に認めていたらしいです

館長

ロッシーニさんと同じイタリア出身の作曲家であり大先輩のパイジエッロさんに一言同じ作品を手がけたことを伝えたかったのかもしれません

イタリア・オペラの聖地ナポリへ

シューちゃん

そしてロッシーニさんはナポリへ

館長

ロッシーニさんはイタリア・オペラの聖地とも言えるこのナポリで、この作品で勝負しました

ロッシーニ作 Otello(1816)

シューちゃん

ナポリでの初演はオペラ・セリアのこの作品

館長

ナポリの市民からは部外者扱いを当初受けていたとされるロッシーニさん

館長

その一方で、この作品は一定の評価を受けたそうです

シューちゃん

そしてナポリでのオペラ・セリア作品の集大成はこちら

ロッシーニ作 La donna del lago(1819)

館長

ロッシーニさんはイタリア・オペラの真髄はオペラ・セリアにあると考えていたのでしょうか

館長

ナポリにオペラ・セリアのルネッサンスが沸き起こった、そんなことを感じられる作品です

フランスへ

シューちゃん

その後ロッシーニさんはヨーロッパ各地を外遊し…

シューちゃん

その身はフランスだった

館長

そこでロッシーニさん最後のオペラ作品に取り掛かっていたのですよね

シューちゃん

そう、ロッシーニさん最後の作品はグランド・オペラ

館長

グランド・オペラについてはオベールさんのページで紹介していますのでお立ち寄りください

1782-1871を生きた作曲家。ケルビーニ(1760-1842)に師事し、その後オペラ・コミックの分野でフランスオペラ界を牽引。そしてパリ・オペラ座での、フランス初となるグランド・オペラ作品の草分けとなるLa Muette de Portici(1828)を作曲した。1842年には国立音楽院院長をつとめていた師ケルビーニの引退にともないその職を継ぎ、フランス音楽界で活躍した。
【音楽の部屋|オベール】オペラコミックのプリンス
シューちゃん

このオベールさんが初のグランド・オペラLa Muette de Porticiを上演

オベール作 La Muette de Portici(1828)

シューちゃん

その翌年

ロッシーニ作 Guglielmo Tell(1829)

シューちゃん

グランド・オペラ2作品目となるGuglielmo Tellが初演を飾る

館長

日本語ですとウィリアム・テル

シューちゃん

ロッシーニさんはこのGuglielmo Tellが最後のオペラ作品だった

館長

パリ・オペラ座はもちろんのこと、ニューヨーク、ロンドン、ウィーンそしてイタリア各地で上演される国際的なオペラ作品でした

館長

この作品でオペラ界から身を引いたロッシーニさん

シューちゃん

そのGuglielmo Tellが人気を博していたころ…

シューちゃん

次のオペラ作曲家2人の名が響きだすんだよね

館長

そうなのですよね!

館長

そのお方の名は…

ドニゼッティ

ベッリーニの先輩として多くのベルカント・オペラを手がけました

次回はドニゼッティ

シューちゃん

この続きは2024年3月10日公開予定のドニゼッティ・19c.伊オペラ作曲家②で

1797-1848を生きた作曲家。ロッシーニ、ベッリーニらとベルカント・オペラで活躍。ロッシーニの後継者としてナポリに移り、オペラ・ブッファ・セリアなどジャンルに拘らず多くのオペラを手がけた。1830年にライバル、ベッリーニと共にミラノで開催された祭典に参加、そこで上演したAnna Bolenaが大成功し、ドニゼッティの名は国際的となる。その成功にはライバル、ベッリーニの作風が影響していたとされる。その後1840年に初演されたグランド・オペラLa favoritaを手がけた。そしてドニゼッティ作品はその後のヴェルディへと受け継がれる。
【音楽の部屋|ドニゼッティ】19c.伊オペラ作曲家②
ベッリーニ

わたしはオペラ・セリア一筋でベルカント・オペラを手がけました

シューちゃん

そしてその次は2024年3月11日にベッリーニ・19c.伊オペラ作曲家③を公開予定しているよ

1801-1835を生きた作曲家。ロッシーニ、ドニゼッティらとベルカント・オペラで活躍。ナポリで音楽を学び、興行師バルバイアにその才能を見いだされミラノ・スカラ座をはじめ様々な劇場で活躍。その作品のほとんどはオペラ・セリア分野であった。 歌詞と緊密に対応した表現力ゆたかな旋律書法はヴェルディや(Richard)ヴァーグナーに影響を与えたとされる。33歳で早世。
【音楽の部屋|ベッリーニ】19c.伊オペラ作曲家③
館長

いかがでしたか?

館長

アリア中心で衰退の一途を辿ったナポリ楽派

館長

一方でベルカント、それは"美しい歌"そのベルカントを求めていたロッシーニさん

館長

ロッシーニさんの求めていたベルカントをロマン派時代に見合う形で、ご自身の作品に模索していたのだと感じます

館長

そのベルカントを、ドニゼッティさんやベッリーニさんが受け継いでいきます

館長

19c.イタリアオペラ作曲家特集では、今回のロッシーニをはじめドニゼッティ、ベッリーニ、そしてヴェルディ、プッチーニと展開予定です

館長

さて今回はジョアキーノ・ロッシーニを19世紀のイタリアオペラの視点から取り上げさせていただきました

館長

いらすとすてーしょんでは西洋音楽を彩ってきた音楽家を…

館長

これからもご紹介していきます

館長

どうぞお楽しみに!

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0089中華人民共和国出身
1920-2014を生きた歌手であり俳優。1938年満洲映画協会から中国人専属俳優とした李香蘭という芸名でデビューし日本や満州国で大人気となる。それは誰もが中国人スターと信じてやまなかった。終戦後、日本に帰国してからは山口淑子として銀幕、舞台で俳優、歌手として活躍。参議院議員として3回当選を果たしている。
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1924-2010を生きた歌手であり俳優。1929年に子役デビューし、俳優としての才能をすぐさま発揮し人気を博す。戦前後に数々のスクリーンに登場し活躍した。歌手としては1949年公開の主題歌カンカン娘で大ヒットを果たす。引退後はエッセイスト、脚本家として活躍した。
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1889-1950を生きた経営者であり興行師。夫、泰三を共に大阪天満にて寄席興行をはじめ、後の吉本興業を興す。それは大阪の演芸界に革新を起こし、現在も大阪生まれの独自路線で人気を博している。
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1865-1955を生きた経営者であり実業家。慶應義塾、米国留学を経て、1891(明治24)年に父の創業した三菱に入社。1894 (明治26)年には、叔父の岩崎弥之助と三菱合資を設立し社長となり、三菱財閥の3代目総帥として手腕を発揮した。鉱業と造船を中心に事業を発展し、麒麟麦酒、農政事業、製紙業などの創業にも関わっている。
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39高知県
1851-1908を生きた経営者であり実業家。1872(明治5)年に米国留学、その後帰国し、兄の創立した三菱に入社。1885(明治18)年に亡き兄の後を継ぎ三菱2代目総帥となり、三菱の多角化を推進した。三菱は、海運業から鉱山開発、造船、金融、不動産など多岐にわたる事業を展開した。1890(明治23)年に政府から丸の内の土地を購入し、三菱ビジネスの中心地とした。第4代日本銀行総裁を務めている。
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館長

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