トーマス・ウィリス
Thomas Willis(1621-1675)
ようこそ!フリーイラストポートレートと
歴史の停車場いらすとすてーしょんへ
こちらのページではウィリス 17世紀に活躍した
世界の医学者④をお楽しみください
ウィリス
イラストポートレート Syusuke Galleryより

脳解剖の先駆者であり
Cerebri anatome(脳の解剖学1664年)を著し
その観察から大脳皮質が思考に影響を
与えていると提唱した
また5つの動脈輪で構成されている大脳動脈輪を
現したことでもその名を刻み
現在もウィリス動脈輪と呼ばれている
加えて糖尿病を患うと尿が甘いことを突き止めており
当時の糖尿病はウィリス病と呼ばれていた
17世紀の西洋医学
17世紀のヨーロッパといえば…

今回の医学者はトーマス・ウィリスだね

いらすとすてーしょんでは医学の部屋より17世紀に活躍した世界の医学者と題してイラストポートレートをお届けしています

以前のニコラウス・ステノページで、シューちゃんより17世紀ヨーロッパの印象を伺っていますので、ぜひこちらもお立ち寄りください
【医学の部屋|ステノ】17世紀に活躍した世界の医学者①

そして17世紀のヨーロッパ医学に着目すれば…

人体の解明と医学教育※だったよね
※いらすとすてーしょんの視点です
人体の解明と医学教育

では今回も17世紀医学分野における人体の解明と医学教育について綴ります

まず人体の解明の解明といえば…

16世紀中頃、1543年に著されたヴェサリウス(1514-1564)のファブリカ※を起源としますと…
※University of Basel HPより
【医学の部屋|ヴェサリウス】16世紀以前に活躍した世界の医学者④

17世紀は様々な臓器や細胞レベルの観察まで広がっていった時代でした

そして医学教育分野では…

イタリア・パドヴァ大学でファブリツィオ(1537-1619)※がその起源にあるように感じます
※または、ヒエロニムス・ファブリキウス、ジローラモファブリチ ダックアペンデンテという名で知られています
2024年4月30日公開
【医学の部屋|ファブリツィオ】17世紀に活躍した世界の医学者⑧

そのファブリツィオの教え子、ヘルニウス親子※によって医学教育の芽は、オランダ・ライデン大学で受け継がれて…
※父ヨハネス(1543-1601)、子オットー(1577-1652)

そしてシルヴィウスによって発展しました
2024年4月28日公開
【医学の部屋|シルヴィウス】17世紀に活躍した世界の医学者⑥

その一つ、今でも医学教育の基底にもあるベッドサイドトレーニング(BST)はこの時代に確立していたと考えれます
トーマス・ウィリスの功績

その中で、今回はトーマス・ウィリスはどんなことをしたの?

トーマス・ウィリスは解剖学、特に脳解剖の先駆者であり、また観察研究により様々な疾患を見出しました

トーマス・ウィリスは脳解剖学の先駆者か…

解剖学は16世紀、前述のヴェサリウスによって拓かれ、その後パレ(1510-1590)によって外科学が興ります

そのヴェサリウスによって拓かれた解剖学は17世紀、大きな功績につながります

その一つが血液循環説を唱えたハーベーです
2024年4月29日公開
【医学の部屋|ハーベー】17世紀に活躍した世界の医学者⑦
1664年 脳(神経)の解剖書

そしてトーマス・ウィリスの著した「Cerebri anatome (脳(神経)の解剖 1664年)※ 」です
※Google Booksより

この仕事で脳解剖学の先駆者となったのだね

ここには視床、線条体や大脳動脈輪といった脳の構造にトーマス・ウィリスは名をつけました

その大脳動脈輪はウィリス動脈輪と呼ばれているのはその由来だったんだね

そしてトーマス・ウィリスは、多くの臨床経験の中で観察研究を重視していたと考えられる報告があります

どんな観察をしていたの?
1674年 糖尿観察を著したPharmaceutice rationalis

その一つは多尿の患者の尿は甘いと1674年に著した自書※に記述していたのです
※Pharmaceutice rationalis

それで糖尿病という病名の前はウィリス病といっていたのだね

この多尿の患者の尿は甘いことを見つけた背景には医化学(化学医学派)の考えが基底にあったとされています
※医化学(化学医学派)についてはシルヴィウスのページ で触れていますのでご参照ください

この多尿の患者の尿は甘いことを見つけた背景には医化学の考えが基底にあったとされています
1672年 重症筋無力症を著したDe Anima Brutorum

その他には1672年に著したDe Anima Brutorumに重症筋無力症とされる詳細な症状を具体的に記載していました
※Google Booksより

臨床家として、そしてその中でも観察研究に長けていたからこそ見つけることができたんだろうね

これらの功績から脳解剖の先駆者であり、そして臨床観察研究のスペシャリストは神経学の祖とも称されているそうです

17世紀は人体の解明と、医学教育の発展からトーマス・ウィリスを振り返ると…

人体の解明として脳解剖で得た知識を活かして、その後観察研究にその生涯を捧げたのだね
次回はマルピーギ

さて、17世紀に活躍した世界の医学者④ウィリスは如何でしたか?

いらすとすてーしょんでは医学の歴史を彩ってきた偉人たちを…

これからもご紹介していきます

どうぞお楽しみに!

今回の17世紀に活躍した世界の医学者④の制作には「医学の歴史(1964)」中公尾新書発行を参考図書として用いております
17世紀に活躍した世界の医学者たち
医学・新着偉人(It's New)はこちらから
【医学の部屋|ヘルモント】17世紀に活躍した世界の医学者⑨
【医学の部屋|シュタール】18世紀に活躍した世界の医学者Ⅺ
【医学の部屋|ラーズィー】16世紀以前に活躍した世界の医学者⑥
【医学の部屋|ショーリアック】16世紀以前に活躍した世界の医学者⑤
医学の部屋へようこそ
出身国別、都道府県でお届けしています
広告コーナー
いらすとすてーしょんはGoogle AdSenseの収益により
運営させていただいております
皆様のご理解をよろしくお願い申し上げます
いらすとすてーしょん検索コーナー
いらすとすてーしょん検索コーナー
いらすとすてーしょん検索コーナー
新着偉人(It's New)
新たに公開のイラストポートレートをご覧ください
【文学の部屋|有島武郎】明治時代編.21New!!
【文学の部屋|柳田國男】明治時代編.20
1月16日より、文学の部屋から飛鳥時代〜の文学者をお届けしています↓
1月15日まで、経営者の部屋より明治・大正・昭和時代に活躍した経営者をお届けしました↓

シュー(Syu)です
2025年も、よろしくね

4年目を迎えた2025年も皆様に役立つ世界の偉人たちをシューちゃんと共にフリーイラストポートレートをお届けします