前野良沢





Ryotaku Maeno (1723-1803)

ようこそ!フリーイラストポートレートと

歴史の停車場いらすとすてーしょん
こちらのページでは 前野良沢 ビフォーアフター

解体新書編②
をお楽しみください

前野良沢
イラストポートレート Syusuke Galleryより

解体新書前後史

シューちゃん

この特集でお届けしている解体新書編の医学者たちだよ↓

ビフォーアフター解体新書編

山脇東洋
1706-1762
2024年4月8日公開
1706-1762を生きた医学者。
前野良沢
1723-1803
2024年4月9日公開
1723-1803を生きた医学者。
杉田玄白
1733-1817
2024年4月10日公開
1733-1817を生きた蘭方医は若狭国小浜藩医。手に入れたオランダ語医学書『ターヘル・アナトミア』を前野良沢らと共に翻訳し日本初の解剖学書である「解体新書」を著した。
大槻玄沢
1757-1827
2024年4月11日公開
1757-1827を生きた蘭方医は杉田玄白に学び、江戸時代末期の医術を広め解体新書の改訂となる重訂解体新書を完成させた。
宇田川玄随
1756-1798
2024年4月12日公開
1756-1798を生きた津山藩医、漢方学から蘭学へ変更し日本初の内科書『西説内科撰要』を発刊
宇田川玄真
1770-1835
2024年4月13日公開
1770-1835を生きた蘭方医で津山藩医をつとめた。江戸時代のベストセラー医学書「医範提綱」を出版

日本初の人体解剖は解体新書の20年前

館長

今回いらすとすてーしょんでは医学の部屋より全6回にわたって、この企画をお届けします

シューちゃん

今回はその2回目!

シューちゃん
館長

日本初の人体解剖を公式に行った山脇東洋さんでした

シューちゃん

解体新書が出来上がる20年前の1754年の出来事だった

館長

つまり日本初の人体解剖から20年後に解体新書が翻訳されて登場するのですよね!

日本初の解剖学書は解体新書?

館長

この解体新書は西洋の医学書"Ontleedkundige Tafelen"を杉田玄白さん、前沢良沢さんらによって日本語に翻訳された、日本初の解剖学書でした

シューちゃん

でも前回、館長は解体新書以前にも西洋の医学書が翻訳されていたって言っていたよね

館長

そうなのです!

館長

1697年より前(1682年ごろ)に、アムステルダムで出版された解剖学書が本木良意(庄太夫 1628-1697)さんによって日本語に訳されていたのですよね

シューちゃん

もう一度ご覧になられたい方は山脇東洋さんのページに戻ってね

館長

その解剖学書とはJohann Remmelin(1583-1632)の著したCatoptrum microcosmicum(1619)でした
※INTERNET ARCHIVEより

シューちゃん

しかし本木さん生前には世に出ることはなかったんだったよね?

館長

その通りです!シューちゃん

1772年 和蘭全躯内外分合圖

館長

その本木さんが亡くなってから75年も経った1772年に鈴木宗云(しゅううん)さんによって"和蘭全躯内外分合圖"として出版されたのです

シューちゃん

解体新書の2年前というところがミソだねぇ…

1706年 紅夷外科宗伝

館長

実はさらに調べてみるとアンブロワーズ・パレの著「A collection of Paré's works」という外科全集を記した書を1706年に楢林鎮山(1649-1711)さんが訳した「紅夷外科宗伝」も出版されていました

1510-1590を生きた床屋から宮廷外科医となった近代外科学の父。ルネサンス時代、四代のフランス国王の侍医を務めたパレは当時の常識を覆す治療法をあみ出し、近代外科学の基礎を築いた。
【医学の部屋|Ambroise Paré アンブロワーズ・パレ 】我は処置す、神が癒し給う
シューちゃん

この楢林さん本木さんと同じく通詞なんだね
※通詞:江戸時代の通訳者のこと

シューちゃん

こうやってみると通詞が西洋医学書を訳しているんだなぁ
※通詞:江戸時代の通訳者のこと

シューちゃん

でもなぜ、解体新書が注目されるのかな?

館長

そこが歴史の面白いところだと思います

1720年 享保の改革

館長

いずれの本木さん(鈴木さんによって出版される和蘭全躯内外分合圖の原本)や楢林さんの紅夷外科宗伝も享保の改革による洋書の輸入緩和以前でした

八代将軍

私の主導した享保の改革で蘭学や国学が発展したんだよなぁ

1684-1751を生きた1603年徳川家康征夷大将軍任命より1867年徳川慶喜大政奉還宣言後明治改元まで265年間続いた江戸幕府、その第八代将軍Yoshimune Tokugawaの在職期間は29年1ヶ月。紀伊徳川家紀州藩二代目徳川光貞の四男。
【探究ネタ】「徳川吉宗」江戸幕府第八代征夷大将軍
シューちゃん

つまり幕府は認めていなかった

館長

そう考えられると思います

シューちゃん

なるほどねぇ…だからそれらを認めてしまうと矛盾が生じてしまうのかぁ…

館長

後付けなのでなんとも言えませんが、日本の歴史としては筋を通したいと思う方も多いのではないでしょうか

シューちゃん

そこに解体新書の意味があるってことなのかもね

秀才 前野良沢

シューちゃん

ところで、今回の主人公の前野良沢さんについて話を戻してよ!

館長

ごめんなさい!シューちゃん
今回も前置きが長くなりました…

館長

その前野良沢さんは山脇東洋さんと同様に古方派の流れを汲む藩医でした

館長

引きこもりで学びを深めるほどの秀才

館長

なんと前野良沢さんは40歳を過ぎてからオランダ語を学び、すぐさまその語学を取得します

シューちゃん

だから解体新書の基となるオランダ語で書かれた医学書"Ontleedkundige Tafelen"を訳せたのだね

完璧主義 前野良沢

館長

でも前野良沢さんは完璧主義

館長

自身の翻訳に自身が持てない箇所が多々あったみたいで難航する場面も…あったそうです

シューちゃん

医学書だから専門用語も多いと思うしね…

館長

一方でパートナーの杉田玄白さんはオランダ学は未知数だったけど推進力は抜群でした

シューちゃん

この二人のタッグはお互いの最強だったってことかぁ…

1774年に解体新書完成も…

館長

そうしてなんとか1774年に解体新書は完成

シューちゃん

でもその当時、この解体新書の著者に前野良沢さんの名前が無かったんだよね?

館長

そうなのです!

館長

実は以前も前野良沢さんのイラストポートレートページでお聞きしたのですが、コメントを濁されてしまって…

1723-1803を生きた中津藩医であり蘭学者、杉田玄白と共に解体新書を発刊
【医学の部屋|前野良沢】蘭学の化け物
シューちゃん

つまり出来上がった「解体新書」の完成度が低かったから、そこに自身の名前を載せたくないって感じだったんだよねぇ?

館長

いろいろな調査があるようですが…

館長

どうなのですか?前野良沢さん

良沢

どちらにしても…この解体新書の改訂は弟子の玄沢が引き継いでくれたので

シューちゃん

大槻玄沢さんは第4回目に登場予定だから、そこで聞いてみたいねぇ

1757-1827を生きた医学者。杉田玄白の門下となり、その後前野良沢より蘭学を学び蘭学塾として芝蘭堂を開校。江戸蘭学の基盤を築いた。解体新書の改訂となる重訂解体新書を完成させている。玄沢の名は師であった玄白、良沢の名をとったものであった。蘭語の指導書として青木昆陽、前野良沢の流れを汲み「蘭学階梯」を1788年に著しており、外国語教育を発展させた一人でもある。
【医学の部屋|大槻玄沢】ビフォーアフター解体新書編④
玄白

わたしからのコメントは控えさせていただきます…

シューちゃん

次回はその杉田玄白さんか…

館長

では今回はこのあたりで閉じましょうか…

館長

次回ビフォーアフター解体新書編③では、この解体新書を杉田玄白さんの視点から探ってみたいと思います

シューちゃん

大槻玄沢さんとは真逆の性格って言われているみたいだけど…実際はどうだったのだろう…

ビフォーアフター解体新書編②まとめ

館長

さて、ビフォーアフター解体新書編②はいかがでしたか?

シューちゃん

解体新書が歴史に名を刻んでいるのは享保の改革と関係している可能性があるってことがなんとなくわかったような気がしてきた!

館長

解体新書が登場する75年以上前には西洋解剖学書が翻訳されていて、実際解剖も行われていたのにも関わらずですよね…

シューちゃん

享保の改革でキリスト教関係以外の書物の(漢訳洋書)輸入制限の緩和は1720年だったよね!

館長

物語りたい、残したい歴史がここにあるって感じで、それが歴史の面白いところなのでしょうね

シューちゃん

でも味方を変えた知識も面白いと感じたよ!

館長

では次回、その解体新書を前野良沢さんに共同作成を依頼したこのお方に迫ります

1733-1817を生きた医学者。古方派大家であった山脇東洋の影響を受け医院を開業。蘭学者と交わりながらオランダ語に訳された医学書ターヘル・アナトミア(Ontleedkundige Tafelen)』入手し、前野良沢らを誘い翻訳に取り組み日本初の解剖学書である「解体新書」を著した。門下であった大槻玄沢や宇田川玄真らはその後江戸蘭学を発展させている。
【医学の部屋|杉田玄白】ビフォーアフター解体新書編③
館長

今回は江戸時代の解体新書がもたらしたビフォー&アフターの視点から前野良沢を取り上げました

館長

いらすとすてーしょんでは医学の歴史を彩ってきた偉人たちを…

館長

これからもご紹介していきます

館長

どうぞお楽しみに!

シューちゃん

次回も見てね!

館長

江戸時代の部屋もご用意して皆様のお越しをお待ちしております

イラストポートレートSyusukeGallery江戸時代の部屋Edo Period
江戸時代の部屋 Edo Period
館長

今回のビフォーアフター解体新書編①の制作には「江戸時代医学史の研究(1978)」吉川弘文館発行、「医学の歴史(1964)」中公尾新書発行を参考図書として用いております

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0044英国出身
1578-1657を生きた医学者。パドヴァ大学留学の時、ファブリツィオ(1537-1619)に師事し研究を受け継ぐ。その結果1628年血液循環説を提唱し心臓から拍出された血液は全身をめぐり心臓に帰ってくることを突き止めた。これによりガレノスの生理学説は消失する。またファブリツィオ研究の発展として1651年Exercitationes de generatione animaliumにて鶏の胚発生過程を明らかにした。
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1628-1694を生きた医学者。17世紀に入り応用された顕微鏡を用いて、解剖学の分野でとりわけ細胞レベルの解明にその名を刻み、組織学の分野を切り拓いた。その中で肺における毛細血管(1661)、腎糸球体(1666)の発見を遂げている。また発生学の分野では胚の形態形成の過程を示している。1691年にはローマ教皇医師として招かれ、医学講義も行った。
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1621-1675を生きた医学者。脳解剖の先駆者でありCerebri anatome(脳の解剖学 1664年)を著し、その観察から大脳皮質が思考に影響を与えていると考えていた。また5つの動脈輪で構成されている大脳動脈輪を現したことでもその名を刻み、現在もウィリス動脈輪と呼ばれている。また糖尿病を患うと尿が甘いことを突き止めており、当時の糖尿病はウィリス病と呼ばれていた。
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館長

さて本年いらすとすてーしょんの新キャラクターが誕生しました

館長

シューちゃんです

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シュー(Syu)です
よろしくね

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3年目を迎えた2024年も皆様に役立つ世界の偉人たちをシューちゃんと共にフリーイラストポートレートをお届けします

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創業76年を迎える総合広告代理業を営む栄光社のイチオシと「いらすとすてーしょん」のコラボレーションが2022年7月1日ついにオープン!イチオシ美術とそのイラストポートレートで贈る作者をぜひご堪能ください
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