杉田玄白
Sugita Genpaku (1733-1817)
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こちらのページでは 杉田玄白 ビフォーアフター
解体新書編③をお楽しみください
杉田玄白
イラストポートレート Syusuke Galleryより
解体新書前後史
この特集でお届けしている解体新書編の医学者たちだよ↓
ビフォーアフター解体新書編
杉田玄白、前野良沢によって
今回いらすとすてーしょんでは医学の部屋より全6回にわたって、この企画をお届けします
今回はその3回目!
前回は杉田玄白さんと共に解体新書の出版に取り組んだ前野良沢さんだったよ
【医学の部屋|前野良沢】ビフォーアフター解体新書編②
では今回は解体新書の翻訳出版に声を上げた杉田玄白さんにフォーカスさせていただきます
日本初の解剖学書
おさらいですが、この解体新書はオランダ語に訳された医学書ターヘル・アナトミア(Ontleedkundige Tafelen)を杉田玄白さん、前沢良沢さんらによって翻訳された、日本初の解剖学書でした
解体新書以前にも西洋の医学書が翻訳されていた事実はあったけどね!
そのあたりは前野良沢さんのページでご確認ください
解体新書出版までの経緯
それはそうとして、この解体新書はどのようにして出版まで至ったの?
では、この解体新書のできるまでを紐解いてみましょう
杉田玄白さんが人体の構造に興味を持ったのは山脇東洋さんが日本初の人体解剖を行ったことを知ってからのようです
【医学の部屋|山脇東洋】ビフォーアフター解体新書編①
1754年のことだったよね
その時、小浜藩医として勤務していた杉田玄白さん
それから江戸日本橋に杉田医院を開業し、江戸で最新の蘭学に触れる機会が多くあったそうです
ターヘル・アナトミア入手
そこで中川淳庵(1739-1786)の紹介でオランダ語の解剖学書ターヘル・アナトミアを手に取ります
小浜藩にそのターヘル・アナトミアをおねだりして買ってもらったって言い伝えがあるよね
時同じくして、長崎でこの解剖学書ターヘル・アナトミアを入手していた前野良沢さんさんが杉田玄白さんと合流
都合よく、その頃に刑場で屍体解剖に立ち会うことでできて、その解剖学書ターヘル・アナトミアの正確な描写に衝撃を受けのです
たしか…杉田玄白さんはオランダ語を読めなかったらしいけど
そのようでしたが、解剖図をみて判断されたのだと思います
翻訳開始
その本の正確性を目の当たりにした杉田玄白さんは前沢良沢さんにこう告げます
「前沢良沢さん、わたしと一緒にこのターヘル・アナトミアを翻訳しませんか!?」と伝えました
わたしもやぶさかではなかったので杉田玄白さんにこう返事をしました
「わたしのオランダ語のスキルでよろしければ…」と…
杉田玄白さんは前沢良沢さんを味方につけたことで我が事成れりとことの時思ったと思います
それはそうだよね!オランダ語に堪能な前野良沢さんを味方のつけたのだから…
杉田玄白さんの凄いところは事業の推進力だったそうです
そして仕事をすすめながら、オランダ語の翻訳スキルも上げていったみたいです
予告本を出版
1771年に翻訳をはじめて…約2年の歳月が過ぎた1773年
解体新書はほぼ完成したそうです
この時、杉田玄白さんの脳裏にある不安がよぎりました…
翻訳は、幕府の許可を得ていなかったんだ!
いくら享保の改革で洋書の輸入緩和措置があったとしても…
幕府の怒りを買ったら…すべて没収になるかも…って感じ??
そこで杉田玄白さんはとある行動に出たそうです
解体約図という、絵図を中心とした予告本を出して幕府の出方を見てみよう、と思ったのです
賢いなぁ!
解体新書全5巻発行
このような気遣いを得ながらついに1774年8月に解体新書全5巻が刷り上がりました
杉田玄白さんはこれで日本の医学が大きく発展すると鼻息荒かったんだろうね!
あとは名声も手にいれることができる!…もちろんそんなことは言いませんでしたが
どちらにしても、この解体新書から蘭学が一気に加速したことは間違いないと考えられています
だって、語学に関係なく誰だってオランダ医学書を読むことができるようになったのだから!
ただ…所々に難があって、わたしの力不足で完璧な翻訳には至っていませんでした
まぁ、まぁ、良沢さん、出すことに意義があったのだよ
わたしと玄白氏とはやはり考え方が違うような…
ちなみにこの解体新書の出版には次の方々も多くご協力されていました
先述の中川淳庵さんをはじめ桂川甫周(1751-1809)さん、石川玄常(1744-1815)さん、嶺春泰(1746-1793)さん、烏山松園(烏山松因?・生没不明)さん、桐山正哲(生没不明)さんなどです
神経という言葉を作った杉田玄白
意義といえば…神経という言葉をこの解体新書で初めて著したのはわたしだったんだ
日本において、神経という概念はこれまで無かったようです
神経は、それまでの用語「神気」と「経脈」の一文字ずつをとって「神経」としたのです
ということは、杉田玄白さんは日本における神経の父ということですね!
そして解体新書の登場で、医学分野から端を発した様々な分野の蘭学の発展に欠かせない人物がこのお方です!
大槻玄沢さんだね
そうです!シューちゃん
杉田玄白さん、前沢良沢さんのお弟子さんの大槻玄沢さんです
次回ビフォーアフター解体新書編④はこの大槻玄沢さんをクローズアップしたいと思います
ビフォーアフター解体新書編③まとめ
さて、ビフォーアフター解体新書編③はいかがでしたか?
解体新書の登場が医学をはじめ、様々な蘭学の勃興につながったんだね!
そのためには、蘭学を学ぶための入り口であるオランダ語堪能な人財育成がポイントになります
そのオランダ語を身につけるために尽力したのがこの人なんだね
その医学者でもあり、オランダ語の習得の仕方を示した大槻玄沢さんに次回迫ります
【医学の部屋|大槻玄沢】ビフォーアフター解体新書編④
さて、今回は江戸時代の解体新書がもたらしたビフォー&アフターの視点か杉田玄白を取り上げました
いらすとすてーしょんでは医学の歴史を彩ってきた偉人たちを…
これからもご紹介していきます
どうぞお楽しみに!
江戸時代の部屋もご用意して皆様のお越しをお待ちしております
江戸時代の部屋 Edo Period
今回のビフォーアフター解体新書編③の制作には「江戸時代医学史の研究(1978)」吉川弘文館発行、「医学の歴史(1964)」中公尾新書発行を参考図書として用いております
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