大槻玄沢
Gentaku Otsuki (1757-1827)
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こちらのページでは 大槻玄沢 ビフォーアフター
解体新書編④をお楽しみください
- 1. 大槻玄沢イラストポートレート Syusuke Galleryより
- 2. 解体新書前後史
- 2.1. 杉田玄白、前野良沢によって著された解体新書
- 2.2. 日本初の解剖学書
- 2.3. 解体新書出版までの経緯
- 2.4. 解体新書全5巻発行
- 2.5. 蘭学を学ぶためには蘭語を習得
- 2.6. 蘭語の学び方「蘭学階梯」
- 2.7. 八代将軍吉宗の命を汲む
- 2.8. 蘭学塾芝蘭堂開校
- 2.9. 瘍医新書(1790年)
- 2.10. 重訂解体新書(1798年完成、1826年出版)
- 2.11. ビフォーアフター解体新書編④まとめ
- 3. 医学・新着偉人(It's New)はこちらから
- 4. 医学の部屋へようこそ
- 5. いらすとすてーしょん検索コーナー
大槻玄沢
イラストポートレート Syusuke Galleryより
解体新書前後史
この特集でお届けしている解体新書編の医学者たちだよ↓
ビフォーアフター解体新書編
杉田玄白、前野良沢によって著された解体新書
今回いらすとすてーしょんでは医学の部屋より全6回にわたって、この企画をお届けします
今回はその4回目!
前々回、前回は解体新書の出版に取り組んだ前野良沢さん、杉田玄白さんだったよ
【医学の部屋|前野良沢】ビフォーアフター解体新書編②
【医学の部屋|杉田玄白】ビフォーアフター解体新書編③
その解体新書出版は1774年だったよね
では今回は解体新書の出版後に頭角を現した大槻玄沢さんにフォーカスさせていただきます
日本初の解剖学書
おさらいですが、この解体新書はオランダ語に訳された医学書ターヘル・アナトミア(Ontleedkundige Tafelen)を杉田玄白さん、前沢良沢さんらによって翻訳された、日本初の解剖学書でした
解体新書以前にも西洋の医学書が翻訳されていた事実はあったけどね!
このあたりは前野良沢さんのページでご確認ください
解体新書出版までの経緯
それはそうとして、この解体新書はどのようにして出版まで至ったの?
このあたりは杉田玄白さんのページに綴っておりますが、ここでも解体新書のできるまでを紐解いていきます
杉田玄白さんが人体の構造に興味を持ったのは山脇東洋さんが日本初の人体解剖を行ったことを知ってからのようです
【医学の部屋|山脇東洋】ビフォーアフター解体新書編①
1754年のことだったよね
そして杉田玄白さんは中川淳庵(1739-1786)の紹介でオランダ語の解剖学書ターヘル・アナトミアを手にいれます
小浜藩に、そのターヘル・アナトミアをおねだりして買ってもらったらしいよね
時同じくして、長崎でこの解剖学書ターヘル・アナトミアを入手していた前野良沢さんさんと杉田玄白さんが江戸で合流し、実際の屍体解剖に立ち会った時にその正確さに衝撃をうけました
それから二人は意気投合しターヘル・アナトミアの翻訳を開始したんだったよね
解体新書全5巻発行
そして1774年8月に解体新書全5巻が刷り上がり江戸におけるルネッサンスが開花します
ここまでは前回までのおさらいだね
蘭学を学ぶためには蘭語を習得
この解体新書出版以降、蘭学がとても身近なものに感じる人が増えるのですよ
そうですよね!西洋の学術が身近に触れられるようになったのですから!
これまではさぁ…
通詞※を通じて外国書を読んでいたところ…
※通詞:江戸時代の通訳者のこと
専門家自身が外国語(特に蘭語)を身につけて自身で読み始めるんだからね
蘭語の学び方「蘭学階梯」
その蘭語の学び方を示したのが今回の主人公大槻玄沢さんなのです
玄沢は、わたしの数少ない門下でした
元々は、わたしの弟子であったけどね
その大槻玄沢さんはどうやって蘭語教育を行ったの?
蘭学階梯※という蘭語を学ぶための入門書を1788年に良沢先生のご指導のもと著したのです
※早稲田大学図書館より
ちなみに日本における蘭語の発展は八代将軍吉宗の命を受けた青木昆陽に遡ります
八代将軍吉宗の命を汲む
オランダ語習得を昆陽に託したのです
※同じく野呂元丈(1694-17610)にも命じています
わたしのこの経験を門下の前野良沢に受け継いでもらって、そして玄沢が形にしたという素晴らしい流れだと思っていますよ
この蘭学階梯※はオランダ語の手引書となり、日本における蘭学の発展に大きな貢献をしたことは言うまでもありませんね
※早稲田大学図書館より
蘭学塾芝蘭堂開校
そして大槻玄沢さんはこの蘭学階梯を著したぐらいに江戸京橋に蘭学塾芝蘭堂を開校したんだよね
おかげさまで日本各地から蘭学を学びに門下が集まりました
そして彼らはここで学んだ蘭学を地元に帰って蘭学を教える役目を担ってくれた
つまり大槻玄沢さんは江戸蘭学発展の父とも言えそうだね
瘍医新書(1790年)
そして大槻玄沢さんは玄白の指示のもとLorenz Heister(1683-1758)の著した外科書を瘍医新書※として1790年翻訳に成功します
※京都大学貴重資料デジタルアーカイブより
そしてなにより大槻玄沢さんの大きなお仕事はこれだよね!
重訂解体新書(1798年完成、1826年出版)
これも玄白先生の命により重訂解体新書※を著しました
※早稲田大学図書館より
1790年に着手されて98年には完成していたようですが、出版は1826年と伺っています
この出来上がった重訂解体新書は全13巻で最新の情報も掲載した最新の医学書だったのだって
ビフォーアフター解体新書編④まとめ
さて…ここまでをまとめてみましょう
解体新書以降、オランダ語の習得が学識者を中心に進み、そして蘭学が日本全国に発展していく過程は大槻玄沢さんの功績によってもたらされたと言えそうです
そして大槻玄沢さんから学んだ門下が、日本各地で活躍するのんだよね!
その中で、次回登場の宇田川玄随さんが、さらに蘭学を発展させるのだよね!
医学分野でみますと、ここまでは解剖学や外科学でしたがこの後、宇田川玄随さんの功績によって内科学がついに日本に入ってきます
さて、この続きは次回ビフォーアフター解体新書編⑤宇田川玄随さんをクローズアップしたいと思います
【医学の部屋|宇田川玄随】ビフォーアフター解体新書編⑤
さて、ビフォーアフター解体新書編④はいかがでしたか?
解体新書の登場が医学をはじめ、様々な蘭学の勃興につながったのだったよね!
その蘭学の発展のためには、蘭学を学ぶための入り口である蘭(オランダ)語の普及人がポイントでした
その蘭語を身につけるために尽力したのが大槻玄沢さんだったんだね
さて、今回は江戸時代の解体新書がもたらしたビフォー&アフターの視点か大槻玄沢を取り上げました
いらすとすてーしょんでは医学の歴史を彩ってきた偉人たちを…
これからもご紹介していきます
どうぞお楽しみに!
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江戸時代の部屋 Edo Period
今回のビフォーアフター解体新書編④の制作には「江戸時代医学史の研究(1978)」吉川弘文館発行、「医学の歴史(1964)」中公尾新書発行を参考図書として用いております
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