平田篤胤
Atsutane Hirata (1776-1843)
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こちらのページでは 平田篤胤
江戸時代の意外な医業者③をお楽しみください
平田篤胤
イラストポートレート Syusuke Galleryより

秋田藩を脱藩し裸一貫で江戸に出て
独学で最新の学問を苦学で身につけた
1805年本居宣長の嫡子春庭の門下となり
1807年に現在の東京京橋にて玄瑞医院を開設
その約2年後には閉院
この間に傷寒雑病論解、医道大意(志都能石屋)を著し
医術に深く関わっていたと考えられている
医業を辞めたあとも診察を望む患者は絶えなかった
国学の大成を成し遂げたとされ国学四大人※に数えられる
※国学四大人:荷田春満、賀茂真淵、本居宣長、平田篤胤
この人も医者だったの?

この特集でお届けする意外な人たち↓

今回いらすとすてーしょんでは医学の部屋よりこの企画をお届けします

江戸時代の意外な医業者って?
江戸時代の医療って

まずその前に江戸時代の医療の現状について確認しておきましょう

なんだか難しそうだなぁ…

簡単に紹介しますよ

江戸時代の初期は漢方による医学が主流、というよりは漢方しかなかった時代とも言えます
漢方医学の祖・田代三喜

その漢方医学の発展に努めました
【医学の部屋|田代三喜 Sanki Tashiro】日本漢方医学の祖

江戸も後期になればオランダ医学なる西洋医学が入ってくるんだよね

確かに後期にはね!

今回はその前に焦点を当ててみましょう
医術は儒学の中に?

それで今で言うところの医学は、江戸時代の学問である国学の朱子学(儒学)の中に含まれていたと考えられています

徳川家康に儒学を説いたのはわたしです
【儒学・京学派|藤原惺窩 Seika Fujiwara】京学派(日本儒学)の祖

つまり儒学を学べは医術を理解する機会があったと理解できます

いまみたいに医師国家試験のようなものも無いだろうしね…

そうなのです、シューちゃん!

だからね、儒学を修めたと言って、医業をはじめるヤブ医者のような方々も居られたんだって!

すごい世界だね…

もちろん儒学者みんながヤブ医者では無くて…
医術センスのある儒学者

その中でも医術のセンスのある儒学者が次々と誕生していたのです

センスのあるって??

当時の医療水準から考えれば検査などはもちろん無いから、観察することで診断を下すことになる

ということは、観察力や質問力の高い儒学者がセンスのある医業者ってこと?

そう考えられると思います、つまり診断ができるかどうかってことでしょうか
センスのある儒学者・本居宣長

そのセンスのある儒学者の一人が前回登場した本居宣長さんだったよね
【医学の部屋|本居宣長】江戸時代の意外な医業者①

そうです!シューちゃん!

本居宣長さんは、国学の大成を成し遂げたとされ国学四大人のひとり
もう一人の国学四大人も医術を目指す

そして本居宣長さんと同じく国学四大人のひとりであった平田篤胤さんも医業を行なっていたんだ

国学四大人のあと二人は…

国学者が医者って、改めて考えても意外だよね!

平田篤胤さんが実際に医師として名乗っていたのは約2年ほどだったみたいですけどね

調べを進めてみると、かなり医術に長けていたみたい

具体的には?
医道大意に記載されているのは…

では、著述の一つに医道大意(志都能石屋)の一節を現代文で引用してみますね

"腹痛に悩むものに垢(アカ)を丸めて「エンリンのアンカン仁という尊い薬じゃ」と与えると、その病人はこれを信じてのむので腹痛が止まる"

これって詐欺じゃないの??

確かに詐欺のようにも聞こえるけど、れっきとしたプラセボ効果を示していると考えられます

なるほどね…

加えてこんなことも説いておられます

"わが国の医学は大穴牟遅神・少彦名命の二神によってはじまったけど、西洋の医学も排除することなくその長けをとり、わが国の医学の短を補い医療の完璧を目指すことが医師の本分でる"

きっと先見の目があったのだろうね

このころ長崎より蘭学が盛んに入ってきて、西洋医学も当然入ってきていましたから…

新旧対決のように国を二分する医学論争が起こっていたのだったよね?

このあたりは今後特集を組んてみたいと思います
本居春庭に学ぶ

そんな平田篤胤さんは本居宣長さんの嫡子であった春庭さんに医術を学んだとされています

開業は2年ぐらいだったと考えられていますが、廃業後も平田篤胤さんを頼って診察に訪れる患者さんが後を絶えなかったみたいです

秋田藩では神と崇められるほどだったと伝わっています
江戸時代の意外な医業者③まとめ

さて、今回企画させていただきました「江戸時代の意外な医業者」は、いかがでしたか?

いまから数百年前ですが、知れば知るほど江戸時代って魅力的な時代ですよね

現在の医学には到底及ばない江戸時代だったと思いますが、当時は当時で最先端の施術を行う知識人が医師としても奮闘していたのだと感じました

今回は江戸時代の医業者の視点から平田篤胤を取り上げ、全3回の「江戸時代の意外な医業者」を閉じさせていただきます

いらすとすてーしょんでは医学の歴史を彩ってきた医学者を…

これからもご紹介していきます

どうぞお楽しみに!

今回の江戸時代の意外な医業者③の制作には「江戸時代医学史の研究(1978)」吉川弘文館発行を参考図書として用いております
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