ルイ・シュポーア Louis Spohr

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こちらのページでは【音楽家の部屋|シュポーア

独バイオリニストの最高峰
をお楽しみください

シュポーア イラストポートレートSyusuke Galleryより )

シュポーアって

館長

今回はシュポーアさんのイラストポートレートをお届けしました

ヴァイオリンのヴィルトーソと呼ばれた作曲家

館長

そのシュポーアさんは稀代のヴァイオリンのヴィルトーソと呼び声が高かった作曲家でした

シューちゃん

ヴィルトーソといえば以前にも…

シューちゃん

バロック・リュートのヴィルトーソ、ヴァイスさんを紹介しているよね 

1687-1750を生きた作曲家でありリュート奏者。リュート演奏一家に育ち、フランスで再興されていた新たなリュート(バロック・リュート)をドイツで演奏し、その奏でる音色はJ.S.Bachの耳にも留まり競演を行うなど、その新たなリュートと共に自身の存在を高めた。
【音楽の部屋|ヴァイス】バロックリュートのヴィルトーソ
館長

これはシューちゃん、ご紹介ありがとうございます

館長

ヴィルトーソ…つまり名演奏者のこと

館長

今回ご紹介するシュポーアさんのヴァイオリンは当時最高峰たったと讃えられています

館長

そのシュポーアさんはヴァイオリンの演奏だけでなく…

館長

その演奏時にある工夫を行ったことでも、その名を現在にも響かせています

シューちゃん

チンレスト(Chinrest)だね

館長

さすが、シューちゃん!

館長

ではその続きをシューちゃん、お願いします

チンレスト

シューちゃん

ヴァイオリニストのシュポーアさん

シューちゃん

日々の演奏でどうしても、この部分がしっくりこないと感じていたのかも…

シューちゃん

それがテールピース

シューちゃん

テールピースとは、弦楽器の表面下部についている弦をテールに引っ掛けるパーツのこと

シューちゃん

演奏する際に、このテールピースが意外と気になってしまう

シュポーア

体の一部が当たらないように意識してしまうと、演奏に集中できないことが多々あったのです

シュポーア

そこで手探りでチンレストを用いたところ…

シュポーア

これが意外にも大成功

シュポーア

もちろん、音色にも影響がないことがわかって

シュポーア

即採用しました

シューちゃん

ではチンレストを使用する前の演奏スタイルをみてみよう

シューちゃん
館長

シューちゃん、これはW.A.モーツァルトさんのお父上の

シューちゃん

そう、レオポルトさんが1756年にヴァイオリン奏法を記した教科書の表紙

館長

この書はVersuch einer gründlichen ViolinschuleでW.A.モーツァルトさんの父、レオポルトさんが著したヴァイオリン奏法の教科書です

館長

こちらのInternet Archive でみることができますので、ぜひご覧ください

W.A.モーツァルト登場

モーツァルト

そう、父もヴァイオリンは顎に挟むのがベストと、この教科書に記載しているのです

1756-1791を生きた古典派音楽の天才作曲家は35歳で早世。父レオポルドの英才教育を受け、その才能をさらに開花。そして古典派音楽(交響曲)の父と称されたフランツ・ヨーゼフ・ハイドンとの出会いによって古典派音楽は絶頂期を迎える。
【音楽の部屋|モーツァルト】まさに天才作曲家

レオポルト・モーツァルト登場

レオポルト

ただ…どうしてもテールピースが気になることは事実でした

1719-1787を生きた作曲家であり、ヴァイオリニスト。言わずと知れたW.A.モーツァルトの父は、バイオリニストとして、そしてその奏法について初となる理論書バイオリン奏法(Versuch einer gründlichen Violinschule)を1756年に著した。子女Maria Anna、Wolfgang Amadeusの音楽教育に情熱を注ぎ、その才能を開花させた。
【音楽の部屋|L.モーツァルト】英才教育者は偉大なヴァイオリニスト
シューちゃん

このチンレストは1820年ごろにシュポーアさんが考案したみたい

館長

そのチンレストですが、現在大きく3つのタイプがあります

館長

センターマウント、サイドマウント、そしてその中間マウントです

館長

このチンレストについて詳しくご紹介されているHPを見つけましたので、参考にされてはいかがでしょうか

指揮棒

シューちゃん

チンレストについてわかったところで、もう一つシュポーアさんの考案は…

館長

指揮棒を使った指揮ですよね!

シューちゃん

さすが館長!

リュリは杖を指揮棒に!?

館長

でも、確か以前にご紹介したリュリさんも指揮棒を使っていたはずなのですが…

1632-1687を生きた作曲家。フランス宮廷に雑用係として仕事を得て、そこから音楽の才能を活かし研鑽を積む。そしてルイ14世に音楽家として認められ1661年フランス国王室内音楽隊総監督に任命される。その結果、宮廷の世俗音楽の支配権を握った。1672年に王立音楽アカデミー(オペラ座)の開設権を得てからは劇作家フィリップ・キノーと組み数多くのオペラを作曲する。これは事実上フランス・オペラの創始者となったことを意味した。
【音楽の部屋|リュリ】フランスオペラ界で頂点をつかんだ作曲家
シューちゃん

たしかにリュリさんも指揮に棒のようなものを使ったほうがいいと思っていた

シューちゃん

しかしその棒は棒でも…

シューちゃん

杖だったよね

館長

確かに杖でした

館長

その杖を、勢い余って自身の足に刺してしまったのですよね

シューちゃん

シュポーアさんは、巻き紙を用いて指揮棒にしたんだ

館長

たしかに巻き紙でしたら怪我はしないし…

館長

その上、軽いですよね

シューちゃん

その指揮棒を用いた指揮なんだけど

シューちゃん

シュポーアさんのように指揮棒を用いて指揮してた指揮者がポツポツといたみたいだから…

シューちゃん

厳密にシュポーアさんが最初とは言えないかもしれないけど…

シューちゃん

先駆者であったことは間違いない

Theater an der Wienへ

シューちゃん

そんなシュポーアさんは30歳手前でTheater an der Wienの指揮者に抜擢される

館長

アン・デア・ウィーン劇場 はベートーベンさんとの縁の深い場所です

ベートーベン登場

ベートーベン

この劇場に住み込みで作曲活動をしていたこともありました

1770-1827を生きた作曲家は交響曲,協奏曲,室内楽曲,ピアノ曲,声楽曲など,あらゆるジャンルにわたり作品を手がけた。ドイツ3B(ドイツを代表する大作曲家「バッハ」「ブラームス」そして「ベートーベン」)の一人。
【音楽の部屋|ベートーベン】散歩と引越し好きのドイツ3Bの一人
シュポーア

そのご縁で、ベートーベンさんと信頼関係を築くことができ…

シュポーア

ベートーベンさんの音楽を学ぶことができました

シューちゃん

ベートーベンさんもシュポーアさんのことを高く評価していたみたいなんだ

館長

「俺の後はお前に頼む」なんていうセリフが聞こえてきそうですね

シューちゃん

それが本当になった

シューちゃん

ベートーベンさん亡きあとは、シュポーアさんが次の音楽世代までの中心人物として活躍するんだ

館長

そういえば、シュポーアさんは自伝を残されているとお聞きしています

Selbstbiographie

シューちゃん

そうだよ!Selbstbiographieを著している

館長

こちらはバイエルン州立図書館のMDZ で見ることができます!

シューちゃん

一度ゆっくり読んでみたい一冊だね

国民的オペラ作品を手掛ける

シューちゃん

そうそう、あとシュポーアさんはドイツにおける国民的オペラ作品も手掛けた

館長

19~20世紀とても人気のある作品だったそうですね

シューちゃん

先の大戦前のころまでは、人気あったんだって

館長

ロマンスを感じる作品と伺っていますが…

シューちゃん

そうだね…Faust、Zemire und Azor、Jessondaが代表作かな

館長

ではその中で1813年の作品で1816年に初演されたFaustをお聞きください

シュポーア作 Faust